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2016.01.19 「自分にもアプローチがあった」八百長事件に関してジョコビッチが明かす [全豪オープン]


 オーストラリア・メルボルンで開催されている「全豪オープン」(1月18〜31日/グランドスラム/ハードコート)。

 月曜日に報じられたテニス界の八百長関連のニュースに関して、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は自分自身に対してもその接触があったと振り返った。

 ジョコビッチは1回戦でチョン・ヒョン(韓国)を6-3 6-2 6-4で下したが、その数時間後になってイギリスのBBCとバズフィードニュース社がテニス界では八百長行為が見過ごされてきたと報じたのだ。

 レポートには選手名は明かされていないものの、16人の選手たちがテニス当局から繰り返し疑われていたと報じ、一方で八百長事件として扱われていないとしている。また、このうちの8人が今大会にもエントリーしていると報じている。

 テニスを統括する各団体とテニス・インテグリティ・ユニット(TIU、テニス界の不正に関して調査する組織)はともに声明を発表し、ATPのチェアマンであるクリス・カーモード氏は緊急記者会見を開いた。

 カーモード氏はテニスの関係当局において「八百長に関しての証拠が押さえられている、あるいは、調査されていないという類いの話はまったくない」と話している。また、TIUは絶えず真剣に腐敗に対して取り組んでおり、その結果に満足していることもないとも話している。

 ジョコビッチは2007年のサンクトペテルブルクの大会の前に、自分にもその種のアプローチがあったと明かす。

 「当時、一緒に仕事をしていた人物を通じてそういうアプローチを受けた」とジョコビッチは話す。「もちろん、我々はただちに拒否した。僕のところにまで話すら上がってこなかったよ。そいつは僕と話したがったようだけど、直接の接触はなかった。それだけだよ」。

 「当時は残念ながら何人かはいたし、そういう噂や話を聞いた。そういう取引をするような連中が何人かいたよ。この6、7年は似たような話は聞かないけどね」とジョコビッチは言う。

 当時のジョコビッチは若手の有望株と見られていた。2008年の全豪オープンで初優勝を果たすまでは10大会のグランドスラムで無冠だった。

 「いずれにしても、そういうのと関係していると見られたくないから、ものすごく嫌な気分になった」とジョコビッチは言い、「僕にとってはスポーツマンシップに反することというだけでなく、完全にスポーツに対する犯罪だからね。どのスポーツ界においても、彼らの居場所なんてない。特にテニスにおいてはそう思うよ」と続けている。

 ジョコビッチは10年ほど前にあった話ではないか、現役の選手たちは含まれないのではないか、と続ける。

 17度グランドスラムを制したロジャー・フェデラー(スイス)は、かつてプレーヤー委員会の代表の一人を務めていた。この問題は目新しいものではないとしつつ、彼は「とてつもなく深刻なものだ」と話している。

 「ぜひ具体的な名前を知りたいね」とフェデラーは言う。「少なくとも具体的な話に基づいて議論がしたい。選手個人での話なのか、チーム単位での話なのか、前からあったことなのか、ダブルスプレーヤーの誰かなのか、シングルスプレーヤーのことなのか、どのグランドスラムでの話なのか、という具合にね」。

 「とてつもなく深刻なことだし、僕らのスポーツ界の清潔さにとっても非常に重要なことだ。どのくらい上の選手たちの話なのだろうか?(ランキングが)高ければ高いほど、それは驚きだ」とフェデラーは話している。

 セレナは1回戦で34位のカミラ・ジョルジ(イタリア)を6-4 7-5で下して2回戦に進んだが、やはりこの八百長問題について質問を受けた。

 昨シーズンのセレナは、ジョコビッチと同じくグランドスラムで3冠を達成。だが、公式戦を最後まで戦ったのは数ヵ月ぶりだった。彼女は年初のホップマンカップを左膝の炎症のため1セットを戦っただけで棄権していた。

 「長いことプレーしていなかったけれど、私はもう30年もプレーしてきたから、今はただ集中するだけよ」とセレナ。「今日の私にとっては、落ち着いていられるかどうかが、ここに留まれるかどうかの最大の問題だったわ」。

 女子ツアーにおける八百長問題について、セレナはこんな話をしている。

 「私はとてもハードにプレーする。そして、全員が私がハードにプレーしているように見えていると思う」とセレナ。「私はアスリートとして、自分のできるすべてを出している。それは単にすごい選手になりたいからということだけでなくて、歴史的なことを成し遂げたいと思っているからなのよ」。

 BBCとバズフィード社が報じたところによれば、テニスの関係当局はトップ50の選手たちが関わった八百長に関する証拠を隠してきたとし、八百長行為はグランドスラムを含むシングルスとダブルスの試合で行われていたとしている。

 また、関わった選手は処分を受けておらず、名前こそ明らかにはされていないが、その半数以上の選手たちが今年の全豪オープンにも出場しているのだという。

 BBCとバズフィード社の主張によれば、彼らの記事はインサイド・レポートからのリークだとし、2007年のATPの調査から漏れていた2007年のポーランド・ソポトの大会に関してハイレベルでの賭けが行われたとの疑惑を提示。ロシアとイタリアのギャンブルに関するシンジケートによる組織的な犯行だという証拠も見られるのだという。

 また、レポートによれば、八百長の疑いがある選手たちのネットワークを発見するためATPの調査の枠が広げられたが、当局はこれらのケースを追求できなかったとしている。
 以来、ATPはブックメーカーや海外の警察、調査機関などから、とある同一の選手たちについてたびたび警告を受けていたという。だが、彼らに対しての処分は行われていないとしている。

 カーモード氏はソポトでの一件以来、TIUは国際テニス連盟(ITF)、ATP、WTA、グランドスラム委員会などと協力して腐敗に取り組む体制が2008年につくられたと説明。

 また、これらの組織によって提出されるレポートに関しては十分な証拠に基づいて処理されていると話し、これまでに八百長に関わった18人の選手や関係者(そのうち選手は5人)たちが永久追放になっていると話している。

 「多くの情報やレポートが上がってくる。だが、それを処分などに用いるには証拠が必要だ」とカーモード氏は言う。

 TIUのスタッフであるナイジェル・ウィラートン氏は、全豪オープンに出場しているあらゆる選手たちが八百長に関係していないか監視されていると話す。

 これまでチャレンジャー大会に出場している多くの選手たちが処分を受けてきた。トップ50にいた経歴を持つ中では、ポティト・スタラーチェとダニエレ・ブラッチャリ(ともにイタリア)の2人のケースがもっとも高いランキングでの処分者だった。

 「僕が思うに、我々は今までテニスの発展とともにこうしたケースに対応するプログラムや関係当局のグレードアップを図ってきた」と話すのはジョコビッチだ。「八百長に関わっている現役の選手に関してのはっきりした証拠がまだ存在しない。そういう状態である以上、それは単に疑いということになる」。

 今年の全豪オープンのスポンサーにブックメーカーのウイリアム・ヒル社が名を連ね、スタジアムには同社の広告が存在することに関しては、間違ったメッセージになっていないかどうかという問題提起が月曜日になされている。

 「正直に言って、今がボーダーラインだと思う、と言うべきだろうね」とジョコビッチ。「大きな大会のスポンサーにブックメーカーの会社を望むかどうか。それが正しいのかどうかは難しい判断だと思うよ」とジョコビッチは続けている。(C)AP

※トップ写真は全豪オープン1回戦をプレーした、世界1位のノバク・ジョコビッチ


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